結局ダメ男川柳とは何だったのか part1

 

前回記事で「ダメ男川柳」という言葉遊びみたいなものを提唱してみました。
結果、「ダメ男」自体がバズワードだったためか、思った以上に色んな人が作ってくれました。
ただ、問題点も色々あったし、そもそもぼくが何を意図していたのかも最初の記事の段階では不明瞭でした。ぼく自身も自覚していませんでした。
ですのでここでまとめておこうと思います。


・ダメ男disになってはいけない

これはぼく自身も前の記事で言ったこと。単なるダメ男disにしちゃいけないのです。
ただ、その理由をぼくはうまく説明できなかったのですが、
一部の界隈で「日本語力が異常に高い」と大変恐れられている @de_de_sanji 氏が秀逸に言語化してくれました。

やっぱり日本語力が高すぎるので、ぼくなりの言葉で言い換えると、
ダメ男川柳とは
「ダメ男あるある」ではなく、
普段の生活の中で発生してしまった「隙」のようなものを、
「ダメ男」の名前を借りて回収し、面白可笑しく笑い飛ばすもの
なのです。


・ダメ男の「味」とはなにか

でもやっぱり「ダメ男の名前を借りて回収する」って、何やねんってなりますよね。
これはぼくが最初の記事に「ダメ男」に「味わいがある」と書いたことと同じ意味のつもりです。
では「味わい」って、具体的にはどういうものでしょうね、何から出る出汁なのでしょうか。
きちんと説明する必要がありそうです。
これについては @qsgw2 氏のこのツイートが一番的確であったと言えるでしょう。



そう、実はダメ男川柳とは、ダメ男のありようではなくて、
彼に向けられる「まなざし」、それも、単なる批判ではなく、
呆れながらも、どこかでその有り様を許そうとするものなのです。

これを女性的な、母性みたいなものに帰属させて考えるのが一般的でしょう。@de_de_sanji さんは先に引用したツイートに対してこのように言っています。

 

・男もすなるダメ男川柳

となると、ダメ男川柳を男性の立場から詠むことについて考える必要があるでしょう。
ぼくとしては、男性にもダメ男川柳を詠んでみてほしいと思います。
一番の理由は、「ダメ男」に対する女性の個人的な経験からは、ある程度違ったものが出てくると思われるからです。
女性の側にも、「眼差しの余裕」がなくなってしまう場合が存在します。
例えば「ダメ男」との交際上で何らかの具体的な被害を受けてしまった場合(深刻なものだと、引用の中にもある「利用される」「DV」といったこと)。
それらは上に書いたように「ダメ男川柳」の内容にはふさわしくないわけです。

 

そして、そのような女性のネガディブな経験から生まれた「ダメ男」観を、男性自身がなぞってしまうこと、
それは一番避けたいところです。
自虐どころか、自分がしてもいない何かを負ってしまうことになりかねません。
じゃあ何を詠んだらいいのか。難しいですね。

とりあえず、男性の目線からと思われるもので、
上手く書けていると感じたものを幾つか紹介したいと思います。



うーん、やっぱり「女性」に直接利害のなくて、
普段の「あ〜またやっちゃった」みたいなのを、うまく縫うものがぼくは好きです。

まだまだ反省することは尽きません。
ぼく自身も「女性に何らかの被害」を与えているタイプのダメ男川柳を書いています。



ぼくがダメ男川柳で目指さないといけないのは、
これまでのダメ男概念の解体・構築、
つまり脱構築のようです。

ほんまか。


このまま放っておくと、多分ダメ男川柳は廃れてしまうので
しっかり考えたいですね。

「#第一回ダメ男川柳大会」みたいなのを開催してもいいかもしれません。


・おまけ

個人的に好きだったもの、あと自分自身のものでお気に入りの #ダメ男川柳